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Amazon EBSとは
概要
Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) は、EC2インスタンス用の高性能なブロックストレージサービスです。EBSは、耐久性、可用性、スナップショット機能を提供し、データベースやファイルシステムなどのストレージニーズに最適です。用途に応じて、複数のボリュームタイプから選択できます。
特徴
Amazon EBSには以下のような特徴があります。
Amazon EBSの基本機能
- 高スループットと低レイテンシー:Amazon EBSは高性能なブロックストレージを提供し、EC2インスタンスと一緒に使用することで、高スループットと低レイテンシーを実現します。
- 永続性:EBSボリュームはEC2インスタンスから分離して保存され、インスタンスが停止または終了してもデータが保持されます。
- 可用性と耐久性:EBSボリュームは単一のアベイラビリティゾーン内で冗長化され、99.999%の可用性と耐久性が確保されます。
Amazon EBSの重要な概念
- EBSボリュームのタイプ:
Amazon EBSは、異なるパフォーマンス特性とコスト構造を持つ複数のボリュームタイプを提供します。以下に各ボリュームタイプの詳細を説明します。
- 汎用 SSD(gp3, gp2):
- gp3:次世代の汎用SSDボリュームで、gp2と比較してより低コストで高性能。最大16,000 IOPSと1,000 MiB/sのスループットを提供。
- gp2:汎用的なワークロードに適したバランスの取れたパフォーマンス。最大16,000 IOPS。
- プロビジョンド IOPS SSD(io2 Block Express, io1):
- io2 Block Express:高パフォーマンスと高耐久性(99.999%)を提供し、ミッションクリティカルなワークロードに最適。最大256,000 IOPS。
- io1:高パフォーマンスを必要とするI/O集約型アプリケーションに適しており、最大64,000 IOPS。
- スループット最適化 HDD(st1):
- 用途:ビッグデータ、データウェアハウス、ログ処理などのスループット重視のワークロード向け。
- 特徴:高スループットで低コスト。最大500 MiB/sのスループット。
- コールド HDD(sc1):
- 用途:頻繁にはアクセスされないデータ向け。例:コールドデータストレージ。
- 特徴:最も低コストのボリューム。最大250 MiB/sのスループット。
- スナップショット:
- 説明:EBSボリュームのポイントインタイムのバックアップを作成します。スナップショットはS3に保存され、ボリュームの復元やクローン作成に利用できます。
- 利点:データのバックアップと復元が容易で、異なるリージョンやアカウント間でのデータ移行にも利用可能。
- 暗号化:
- 説明:EBSボリュームのデータは、保存時および転送時に暗号化されます。暗号化にはAWS KMS(Key Management Service)を利用します。
- 利点:データのセキュリティを強化し、コンプライアンス要件を満たします。
- EBSパフォーマンス最適化:
- I/O サイズの最適化:大きなI/Oサイズを使用すると、スループットが向上します。
- スケーラビリティ:必要に応じてボリュームサイズやパフォーマンスを動的に変更可能です。
ユースケース
Amazon EBSの代表的なユースケースをいくつか紹介します。
- データベースストレージ
高IOPSを必要とするデータベースアプリケーションに適しており、MySQL、PostgreSQL、Oracleなどのデータベースのストレージとして広く使用されています。 - バックアップとリストア
EBSスナップショットを活用して、データのバックアップやリストアを簡単に行うことができます。定期的なスナップショットは、データの保護に役立ちます。 - ビッグデータ分析
高いスループットを必要とするビッグデータ処理のストレージとして使用できます。EBSのプロビジョンドIOPSボリュームは、大量のデータを迅速に処理するのに最適です。 - ログ処理とファイルシステム
EC2インスタンスに接続されたEBSボリュームを使用して、ログファイルやアプリケーションデータのストレージとして利用できます。また、ファイルシステムを構成するための基本的なストレージとしても利用可能です。
まとめ

Amazon EBSは、EC2インスタンス向けの柔軟でスケーラブルなブロックストレージソリューションです。試験対策としては、EBSのボリュームタイプ(汎用SSD、プロビジョンドIOPS、スループット最適化HDDなど)やスナップショット機能、暗号化オプションについて理解を深めることが重要です。また、ユースケースに応じた最適なボリュームタイプの選択方法や、性能のチューニング方法も試験に頻出する項目です。
次回の記事では、「Amazon EFS」について詳しく解説します。
参考
・AWS公式
https://aws.amazon.com/jp/ebs/
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